Vase tokyo.に長く通って頂けている方々は、目にされた記憶があるのではないでしょうか?
そう久しぶりにあのTIMNEY & FOWLERの貴重な商品を販売することになりました !
かれこれ7,8年ほど前でしょうか。CLASSのコレクションで発売されましたTIMNEY & FOWLERのヴィンテージファブリックを使用したベストやショーツ。今でも大切に愛用しています。
あれ以来の発売なので懐かしい方も、新鮮な方も、またTIMNEY&FOWLERってなに?って方もいらっしゃると思います。
そんな方のためにスペシャルなそのブランドをまずは紹介しておきます。
TIMNEY & FOWLER
ロンドンのテキスタイル・デザイナー、Sue Timney(スー・ティムニー)とGrahame Fowler(グラハム・ファウラー)とのコンビがTimney Fowler(ティムニー・ファウラー)。
80年代のポスト・モダン デザイナーの一人で、テキスタイル・デザイナーと称していますが、彼女の美意識はテキスタイルを超えて、インテリア、雑貨、ファッション、ライフスタイル….様々な分野にいたるまで及んでいます。
ポストモダンとは、1920年代にさかのぼるモダニズムのご本尊《バウハウス》以降、機能性のみで構築されるようになったデザインへの反動として、80年代に起きた、「不必要な遊び」や「装飾性」や「有機的曲線」を取り込んだデザインのムーヴメント。
ポストモダンで、まず代表されるのは、イタリアのインダストリアル・デザイナー、Ettore Sottsass (エットーレ・ソットサス)が、80年代に起こしたMemphis(メンフィス)で、ポップでキッチュな「遊び」をデザインに持ち込んだもの。
Vase tokyo.店内にもその生地を使用した椅子、クッション、ハンカチ、椅子などが並んでいます。
こちらのファブリックパネルも。
そしてAlessiのデザイナーで知られる、フランスのPhilippe Starck (フィリップ・スタルク)も同じデザイナーの一人。
この彼らイタリア系ポストモダンが「陽」だとしたら、当時現在以上に深刻な不況・失業・産業構造崩壊を抱えていたイギリスでのムーヴメントは、もっと暗い「陰」の遊びの要素。
さて前置きが長くなってしましましたが、今回入手したファブリックはそんなTIMNEY&FOWLERの貴重な80’sデットストック。ANGELです。
その生地を使用し軍もののスリーピングシャツをヒントに半袖シャツをデザインしました。
前後で生地を切り替え、後見頃のみ同じくTIMNEYのボーダーの生地を。
また肩のボタンはこちらも貴重な50’sのフレンチの丸ガラスボタン。
TIMNEY&FOWLERの世界観は、80年代の現実の「モダニズム社会」の行き詰まりを、古典主義的装飾、バロック的装飾、ゴシック的装飾の幻想を持ち込むことによって、忘れ去ろうとしていたかのように思えます。
ファッション関係者、ポストモダン好きな方々にはマストアイテムと言えるでしょう!
ONLINE SHOPにもUP しましたので是非ご覧ください。
http://vasenakameguro.shop-pro.jp/?pid=151909338